SPEC CPU 2017とは
何を測るテストか
SPEC CPU 2017(スペック・シーピーユー)は、アメリカの非営利団体SPEC(Standard Performance Evaluation Corporation)が作った、CPUとメモリ、コンパイラ(プログラムを実行できる形に変換するソフト)の組み合わせの性能を測る業界標準のベンチマークです。実際の科学計算やプログラム処理などをもとにした作業を、整数の計算と小数(浮動小数点)の計算に分けて実行します。4つのテスト群があり、「SPECspeed(スピード)」は1つの作業をどれだけ短い時間で終えられるか、「SPECrate(レート)」は同じ作業をたくさん同時に動かしてどれだけ多くこなせるか(処理量)を測ります。サーバー用CPUの性能比較で最もよく使われる指標の1つです。
スコアの見方
結果は、古いSun Fire V490というサーバーを基準にした「何倍速いか」の比率で、高いほど良いことを意味します。SPECrateでは、同時に動かした数×(基準機の時間÷測った機器の時間)で計算します。各作業の比率の幾何平均(掛け合わせて平均する方法)が総合スコアになります。整数は「SPECrate 2017 Integer(intrate)」、小数は「SPECrate 2017 Floating Point(fprate)」のように別々に出ます。また、「base(ベース)」はすべての作業を同じ設定でコンパイルした結果で必ず報告され、「peak(ピーク)」は作業ごとに最適な設定を許した任意の結果です。比べるときはbaseどうしを見るのが基本です。公式サイトで、提出された結果を構成付きで検索できます。
比べるときの注意
(1)有料のソフトで、自分でC・C++・Fortranの3つの言語のプログラムをコンパイルして実行する必要があり、手軽に試せるテストではありません。(2)コンパイラの種類や設定で結果が大きく変わります。メーカーが提出する値は、最も有利な設定を選んでいることが多いです。(3)SPECspeedとSPECrate、Integer(整数)とFloating Point(小数)は別のテストなので、互いに比べられません。(4)結果はサーバー全体の値です。CPUが2個のサーバーの数字を、CPU1個の性能と誤解しないでください。(5)公式に提出されていない値は「推定値(est.)」と明記するルールがあります。推定値と正式な値を混ぜないようにします。(6)前の版のSPEC CPU 2006とは比べられません。
主に使われる型番のカテゴリ
サーバー・ワークステーション用CPU(AMD EPYC、Intel Xeonなど)の性能比較。中古サーバーの更新や、古い世代のCPUを新しい世代に置き換えたときの性能差の見積もりに使います。一般向けCPUの比較やGPUの評価には向きません。